Tシャツを作る際に用いられている「シルクスクリーン」という技術。
その技術のはじまりは?
日本との関わりは?
今回はシルクスクリーンの歴史をご紹介します!
シルクスクリーンのはじまり
シルクスクリーンとは枠に紗(スクリーン)を張って印刷部分以外を隠し、ゴムベラ(スキージ)を使って印刷物にインクを転移する印刷方法です。
当社のHP「シルクスクリーンとは」のページにも軽く記載してありますが、実はシルクスクリーンのルーツは日本にありました。
友禅染めの技術で「紅型」や「伊勢型紙」や「江戸小紋」など型紙を使った印刷技術(ジャパニーズ・ステンシル)をヒントに、イギリス人のサミュエル・シモンがシルクを使って型を作り印刷し、1907年にイギリスで特許を取得しました。
これがシルクスクリーンと呼ばれるようになったきっかけと言われています。
日本にルーツがあったなんて驚きですよね!日本では昭和23年、戦後間もないこの年に菅野一郎氏によってシルクスクリーン印刷機が発明され、その後製版技術が進歩して精巧な図柄の印刷もできるようになりました。
ステンシルとシルクスクリーン
【ステンシル】
ステンシルはプラスチック板や金属の板に文字や図形をくりぬいてあるものです。
印刷したい面にその板をあてて上から塗料を塗ると、くりぬいた部分だけが描画されます。
しかし、「O」などを印刷する際には(中央を残さないといけないため)完全に切り抜かない状態にしたり糸を張ったりしなければならず、表現に限界がありました。
【シルクスクリーン】
ステンシルとは違い、紗(スクリーン)に型を貼りつけて上からインクを押し付けるので表現度が格段にアップします。
現代美術とシルクスクリーン
印刷機が発明されて以来、主に商業印刷の目的で広く利用されていたシルクスクリーンですが、1950年代後半以降アメリカのポップアートの作家のアンディ・ウォーホールとロバート・ラウシェンバーグはシルクスクリーンを使った作品を発表し、芸術の表現方法の1つとして知られる様になりました。
日本でも草間弥生や横尾忠則などシルクスクリーンを作品に取り入れている作家が多くみられます。
さいごに
シルクスクリーンのはじまりが日本に関係あったなんて、なんだか感慨深いですよね。更に現代アートにも用いられていたなんて!
このブログを読んでいただいている皆様にも、シルクスクリーンという技術を少しでも身近に感じていだけると幸いです。
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