反応捺染(はんのうなせん)という技術

反応捺染

前回のブログでは、「昇華転写プリント」ができる様になりました!という投稿をしましたが、当社の技術はまだあります。
今回は【反応捺染】(はんのうなせん)という技術について解説いたします。

反応捺染(はんのうなせん)とは

 「反応捺染」とは、1色ごとに枠に紗(スクリーン)を張って型を作り、スキージと呼ばれるヘラで染料を生地に捺しつけるようにして染色する伝統の染色技術です。当社では化学染料と捺染糊を混ぜた色糊を使用します。
 反応捺染は、手ぬぐいや半纏など柄の細かいものや大量に同じものを作るのに向いています。

反応捺染とは

【染色工程】
1.下絵を作成・・・お客様のご要望を元にパソコンまたは手描きで下絵を作成していきます。
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2.型づくり・・・・下絵にもとづき、型を作っていきます。染めたい部分を彫りぬいた型を、紗(しゃ)を張った型枠に貼り付けます。型は使用する色ごとに用意します。
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3.染色・・・・・・生地の上に型を置き、スキージと呼ばれるヘラで染料を捺しつけるようにして染めていきます。
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4.乾燥、蒸し・・・染めた生地を一晩ほど干して乾かします。しっかりと乾かした後、染料を固着させるために蒸し窯で蒸します。
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5.乾燥、洗濯・・・余分な染料を洗濯して洗い落としていきます。洗濯後、もう一度干して乾燥させます。
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6.仕立て・アイロン・・商品を仕立てていきます。仕立てた後、丁寧にアイロンをかけシワを取ります。

シルクスクリーンプリントとの違い

 シルクスクリーンプリントとの大きな違い・・・それは、化学反応で発色・定着をする「染め」に対し、「プリント」は生地の上に顔料が乗っている状態にあります。

反応捺染とプリントの違い

 反応捺染で染めた布は裏にまで色や柄がほぼ通りますが、化学反応で染めているため洗濯や漂白剤の影響がでやすいです。
 一方、プリントは顔料が生地の上に乗っているため裏にまで色や柄は通りませんが、洗濯や漂白剤の影響はあまり受けません。
 また、耐久性で言うと 反応捺染は繊維に1本1本染料が入り込んでいるため擦れに強く、プリントは顔料が繊維の上に乗っている状態なので擦れの耐久性が低いです。
 
 そして、反応捺染は生地自体の「柔らかい風合い」を損なわないのが魅力です。

職人の技術

 反応捺染には「機械染め」と「手染め」がありますが、当社は「手染め」(手作業)で職人が一つ一つ染めております。
 工程の中でも特に難しい、色の調合と染め。生地の種類や状態によって色の発色が異なるので、職人がその日の気温や湿度も見ながら調整を加えます。
 ここが腕の見せ所です。

職人の技術

さいごに

当社はお客様のご要望により沿い、経験豊富な職人が一つ一つ心を込めて商品をお作りしております。
是非 皆様のご希望の「詳細」や「こだわり」などお聞かせ下さい!

オーダープリントのお問合せについては、以下のページからお問合せください。
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